一般社団法人 情報システム学会
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情報システム
意思決定支援システム
著者:佐藤 敬
 
 意思決定支援システムは,経営情報システムの機能のひとつであるが,これに対してもいくつかの定義がある。まず,J.D.C.Littleは,「意思決定において,マネージャを助けるためにデータや判断を処理するモデルにもとづく手続きの集合である」と定義している。その後,P.G.W.KeenとM.S.Scott-Mortonは「意思決定の質を高めるために,個人の知的資源をコンピュータの能力と結合するもので,半構造的な問題を取り扱う経営意思決定者のための,コンピュータを用いた支援システムである」と定義している。ここで,「半構造的な問題」とは,認知心理学者のH.A.Simonが分類した「構造的な問題」と「非構造的な問題(ill-structured problem)」の中間に位置する性格の意思決定の問題を意味している。Scott-Mortonらは,半構造的な問題の意思決定支援システムの例として,生産スケジューリング,在庫管理,予算編成,信用評価,新製品計画,新プラントの設置などを挙げている。
佐藤敬(2003)“5.16 情報システム
『情報社会を理解するためのキーワード :2』培風館 [85-95]から出版社の許可を得て転載します。
本稿は,情報システム学会会員である,佐藤敬氏の著作であり,学会の統一見解ではないことをお断りします。
 
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