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         情報システム学会 メールマガジン
                 2008.1.7 No.02-09

[1] 新年特別インタビュー:浦 昭二
   「情報システムとは人間を育むシステムである」
[2] 理事が語る 高木義和
「第3回情報システム学会 全国大会・研究発表大会を終えて」
[3] ISSJからのお知らせ:日本学術会議より称号授与
[4] 人材教育委員会活動報告
[5]  第4回ロードマップ討議の開催について
[6] 国際科学技術財団からのお知らせ
[7] 研究会だより
  第11回「情報システムの在り方を考える」会開催のお知らせ
[8] 連載「大学教育最前線:第5回 東京経済大学」:佐藤修
[9] 連載「情報システムの本質に迫る」:芳賀正憲
       第7回 Information vs. Incarnation
[10] 理事会報告

 <編集委員会からのお願い>
 ISSJメルマガへの会員の皆様からの寄稿をお待ちしています。情報システ
ムの実践,理論などに関するさまざまなご意見をお気軽にお寄せください。
また,会員組織による人材募集やカンファレンス,セミナー情報,新書の紹
介など,会員の皆様に役立つ情報もお知らせください。
 宛先は,メルマガ編集委員会(issj-magazine■issj.net)です。
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[1] 新年特別インタビュー  浦 昭二
   「情報システムとは人間を育むシステムである」

 2008年は情報システム学会設立から3周年を迎える年にあたる。そこで,
あらためて原点にもどり,「情報システムとは何か」「情報システム専門家
は社会の中でどのような役割を果たすべきか」「情報システム学はどのよう
な方向へ発展すべきなのか」を新年に考えてみたい。情報システム学の提唱
者で,本学会設立の立役者でもある浦昭二先生(慶応義塾大学名誉教授・新
潟国際情報大学名誉教授)にメルマガ編集担当がインタビューを行った。
 *全文は・・http://www.issj.net/mm/mm0209/mm0209-1.html
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[2] 理事が語る
「第3回情報システム学会 全国大会・研究発表大会
    初めての地方大会を終えて」 大会実行委員長 高木義和

 情報システム学会の第3回全国大会・研究発表大会が、新潟国際情報大学
中央キャンパスにおいて、2007年11月30日(金)から12月1日(土)に、「情報
システムによる価値の創造:地域からの挑戦」というテーマで開催されまし
た。事務局が新潟国際情報大学にあることから、初めての地方大会が新潟で
開催されました。研究発表は42件(昨年44件)でした。また大会参加者は
165名で、内訳は正規参加者103名(昨年136)、本学の学生62名となりまし
た。正規参加者の中で企業関係者と大学関係者の比率はほぼ半々となり、大
学関係者が主体となる他の学会に比べ実務経験者の参加が多かったことは情
報システム学会の特色といえます。
 *全文は・・http://www.issj.net/mm/mm0209/mm0209-2.html
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[3] ISSJからのお知らせ:日本学術会議より称号授与
                   総務委員長 魚田勝臣

 情報システム学会(ISSJ)は,日本学術会議より「協力学術研究団体」の
称号を付与されましたのでお知らせいたします。(2007年7月21日申請,
11月22日認可)
 これによりわれわれの学会が社会的に認知された団体として活動できるよ
うになり,発展の礎ができました。学会は今後,日本学術会議から次のよう
な協力を受けることができます。
  (1)広報刊行物,ニュース・メール等の配布・配信
  (2)適当と認められる会議の共同開催又は後援
             (協力学術研究団体規程の第3:活動)
 この称号申請は,日本学術会議の活動に協力することを通して,学会とし
ての認知を高めるための2007年度の活動計画の一つでした。本件申請にあた
り,準備の段階から審査にいたる過程で会員並びに関係各位からご支援とご
協力を得ましたことに感謝申し上げます。今後とも学会活動にご参加ご協力
賜りますようお願い申し上げます。

  *日本学術会議協力学術研究団体のページ
     http://www.scj.go.jp/ja/info/dantai/index.html
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[4] 人材育成調査研究委員会活動報告   (小林義人)

 情報システム学会人材育成調査研究委員会では,十数回にわたるブレイン
ストーミング,多数の有識者からの意見ヒアリングを含む調査・研究活動の
結果,現在の情報システム分野における諸問題の現象の背後にある構造的な
解析を行った。産業界や官界の諸機関が打ち出す対策の多くは,「即戦力の
育成」や「ITスキル育成」といった対策の方向に眼が行きがちである。し
かし課題として定義する範囲は,その広がりと掘下げの深さの視点から見て,
果たして充分であろうか。そうした疑問から検討を出発した。

 そこで当委員会では,まず「情報システム」として取り上げる範囲を,社
会・経済活動の仕組みや制度の運用のあり方までを含めた「情報行動」のあ
り方(広義の情報システム)とそこにある諸問題に拡大し精査を試みた。問
題の所在と構造を分析した結果,わが国の情報システム分野における人材育
成の根本にある課題は,これまで自分たちが同質社会,安心社会に居るもの
と安住して,得てして日本人が重要な注意を払わずに努力を怠ってきたと思
われる「論理的に考える力とその論理的思考の実践による人と人との理解を
高めるコミュニケーション能力」を育成することにあるとの結論に達した。

 この能力育成課題は,ソフトウェアの生産性・品質の国際競争力,人材市
場における諸問題はもとより,社会・経済・政治の全般に及ぶ諸問題の改革・
改善のための基礎となる基本的な能力の向上を問うものである。また国を超
えて情報化社会が進む地球規模の生圏レベルにおける取組みを必要とする人
類の生命や未来の幸福に関わる課題もまたこの基本的能力を必要としている。
しかし,「論理的思考力とコミュニケーション力」という基本能力が,一人
ひとりにとって実用可能なスキルとして身に付きレベルアップされ得るため
には,実際に言語の運用によって自己の意見を述べ,根拠に基づく相互の批
判的な議論による問題解決の過程を通して鍛えていく実践訓練(これを「言
語技術教育」と呼ぶ)の体験プロセスを通じることによってのみ,実現する
ことが可能となる。欧米諸国は歴史と文化の源流をギリシア哲学に共有して,
標準的母語教育手法として確立して,歴史的に定着した訓練システムを効果
的に確立している。

 本課題はそれ自体,日本人が国際社会に向かって今後21世紀を通じて直面
しなくてはならない,国民全体が総力を挙げて取組むべき能力開発の社会シ
ステムとしての問題解決である。本稿では,これまでの調査研究委員会で行っ
てきた情報収集,分析・評価,そして議論の一連の検討作業,および結論に
至った考え方のプロセスをレビューする。また,今後の活動として,「論理
的思考力とコミュニケーション力」の実践的訓練と学習の手法,機会,環境,
教える人材の教育などを提供するプログラムを企画・開発することとしてい
るが,その取組みの基本スタンスを主要な対象領域(分野)に区分して提示
することを目的としている。
*報告書(PDF形式、本文106ページ)は・・
 http://www.issj.net/issj/jinzaiikusei_001.pdf
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[5] 第4回ロードマップ討議の開催について
                   企画委員長 杉野 隆

 昨年9月の本メールマガジンで,第3回ロードマップ討議を開催し,学会
の定款第2条(学会の目的)の見直しについて議論したことをお伝えしまし
た。情報システム学会の目指す情報システム学の姿形を表現した条項とした
く,その後も検討を進めています。
 今月12日には第4回のロードマップ討議を開催し,見直し案をまとめた
いと考えています。その結果を5月の総会に提出し,承認していただくとい
う段取りを予定しています。

 開催要領は次のとおりです。
1.日時 2008年1月12日(土)10時〜12時
2.場所 専修大学神田校舎大学院棟773

 急なご連絡になりましたが,学会への期待についてご意見をお持ちの方に
は是非ご参加をお願いします。
 **連絡先:企画委員長 杉野 隆 sugino■kokushikan.ac.jp

 なお,当日午後1時30分から,中央大学春日キャンパスで「情報システ
ムのあり方を考える」研究会が開催されます(本メルマガ〔7〕を参照)。
食事時間と中央大学への移動時間を考慮して,それまでには本ロードマップ
討議を終了させる予定です。
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[6] 国際科学技術財団からのお知らせ
   2009年(第25回)「日本国際賞」授賞対象分野について

 国際科学技術財団(http://www.japanprize.jp/)は,科学技術の分野に
おいて,独創的・飛躍的な成果を挙げ,科学技術の進歩に大きく寄与し,もっ
て人類の平和と繁栄に著しく貢献したと認められる人に与えられる「日本国
際賞」を授与している財団法人です。
 2009年(第25回)日本国際賞授賞対象分野が次のとおり決定いたしました
ので,ISSJ会員の皆さまにもお知らせします。

領域I 環境・社会基盤「自然と共生する持続可能な技術社会形成」
領域II 健康・医療(技術)「医学・工学の融合における疾患への技術の展
    開」
*詳細は   http://www.japanprize.jp/prize_categories_2009.html
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[7] 研究会だより
  第11回「情報システムの在り方を考える」会開催のお知らせ
                       主査 伊藤重隆

 開催日時 平成20年1月12日(土) 午後1時30分
 場所   中央大学理工学部(後楽園キャンパス)3号館7階3712室
 第1部  午後1時30分―午後3時30分(質疑時間を含む)
    題目「日本と米国の情報システム構築の比較」
       〜ユーザー企業,ITベンダー双方が目指すべき方向〜
    講演者 GISコンサルティング(株)代表取締役社長
        クレセント・パートナーズ  顧問
        元日本電気株式会社 理事・事業本部長
        元NECソフト株式会社執行役員常務  工藤秀憲
第2部  午後3時40分―4時50分(質疑時間を含む)
  題目 「交差点目印研究」
  講演者 株式会社  PJI代表 松平 健

 第1部では,「日本と米国の情報システム構築の比較」を通じて,日本と
米国での情報システム構築に関する契約・遂行の仕方の相違点と何故,日本
の情報システム構築プロジェクトが失敗しやすいかを検証し,日本のユー
ザー企業・ITベンダーが目指すべき方向性について講演頂きます。
 第2部では,「交差点目印標識研究」に早くから取り組み,現在,高知県
で試験中の人間活動に有効な交差点目印システムを情報システムの立場で論
じて頂きます。参加希望の方は,主査までご連絡をお願いします。
(メールアドレス:shigetaka.itou■mizuho-ir.co.jp)
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[8] 連載「大学教育最前線:東京経済大学・経営学部」
           東京経済大学経営学部教授 佐藤修

 筆者の勤務する大学は東京の平均的な水準の文系私立大学です。弊学は文
科系大学として,情報技術の専門家を育成する事よりも,学生の産業や社会
での応用可能性理解を重視しています。弊学における情報教育の現状をご紹
介します。
*全文は・・http://www.issj.net/mm/mm0209/mm0209-8.html
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[9] 連載「情報システムの本質に迫る」
      第7回 Information vs. Incarnation  芳賀 正憲

 鉄鉱石から鉄を取り出すには,さまざまな作業の方法があります。古代に
は小さな炉で木炭を使って,温度が低いため固体の状態で鉄を取り出してい
ました。中世,高炉が発明され,水力で送風が可能になり,高温で溶けた鉄
が作られるようになりましたが,燃料は依然として木炭でした。やがて木炭
危機が生じて,燃料は石炭,コークスと変遷しました。今日アラビアでは,
天然ガスによる製鉄も行なわれています。
 このように作業のやり方はさまざまですが,実はその根底のプロセスは共
通していて,すべて還元であることが200年も前から分かっています。
ターレス以来の原理探求の成果と言えますが,表面からは見えない原理の解
明がその後,製鉄のプロセスに飛躍的な発展をもたらしました。鉄鉱石から
鉄を取り出す化学方程式は,中等教育でも教えられてきています。
 一方システムインテグレーションにおいても,分析・設計・製作などさま
ざまな作業が行なわれています。プログラミング言語にも,COBOL,C,Java
など多くの変遷がありました。しかしそれら作業の根底にどのような原理が
存在しているのか,解明はどれくらいなされてきたでしょうか。また,それ
らの原理が中等教育でどれだけ説明されているでしょうか。
*全文は・・http://www.issj.net/mm/mm0209/mm0209-9.html
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[10] 第31回理事会報告(2007年12月開催)
(1)入退会会員の審議
(2)選挙管理委員会の設置について
(3)第3回全国大会・研究発表大会報告
(4)情報システム学懇話会実施計画について
(5)その他報告事項

 *議事録は,追ってこちらに掲載・・・http://www.issj.net/gaiyou/rijikai.html
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・本メルマガ中の記名入りの記事は執筆者の意見であり,ISSJの見解を表明
するものではありません。

・編集委員会へのメールは次のアドレス宛にお願いします。
 issj-magazine■issj.net

ISSJメルマガ編集委員会
 編集長:砂田 薫,副編集長:吉舗紀子
 編集委員:上野南海雄,小林義人,杉野 隆,芳賀正憲(五十音順)
************************************************************** 以上
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