当研究会の前身である「産業界からの論文発表を促進するための研究会」が,これまでも全国大会開催時に行ってきた論文執筆に関するワークショップを行ってきました。今回,それを引き継ぎ,「情報システム論文の作成を推進するためのワークショップ」として,全国大会前日に,同じ青山学院大学青山キャンパスを会場にして,10時から17時まで実施いたしました。
今回はスピーカーを含めて21名の参加者がありました。実務家(実務をやりながら大学の非常勤教員をしている方も含む),大学教員(産業界から大学教員となった方も含む),大学院生と幅広いバックグラウンドの方が参加されました。
最初の「IS論文の構成要件」では、主として,情報システムの事例報告をジャーナル論文にする際の注意点について述べられました。続いて「論文はどう査読されているか」はジャーナル論文査読のプロセス,査読者の視点が述べられ,それを踏まえて論文投稿者はどのようにしたら良いのか考えさせる内容となっていました。
午後の「実務家が情報システムの論文を書くことの意味と意義」では,より広い観点から情報システム論文を書くことの意義を問いかけ,参加者の論文投稿の動機付けをする内容でした。続いての「演習:研究発表を論文にするには」では,全国大会発表論文を題材にして,それをジャーナル論文とするにはどのようにしたら良いのか,これまでの説明を踏まえて参加者全員で議論いたしました。
最後に,「体験談:こうして私は論文を通しました」では,情報システム学会の論文誌に論文を通した二名の方から,苦労話をリアルに語っていただきました。今回のようなワークショップを事前に受けていれば,これだけ苦労することはなかったかもしれない,という感想が述べられました。
「情報システム論文の作成を支援する研究会」では,参加者の意見をもとに,さらに研究を進めていき,今後開催するワークショップに反映させていきます。また,研究会では月例研究会において,情報システム論文を投稿したいと考えている方に,個別相談を実施しております。
http://www.ne.senshu-u.ac.jp/~matunaga/issj-writing/
をご覧いただき,お申し込みください。