情報システム学会 メールマガジン 2008.1.30 No.02-10 [9]

新刊紹介

実践的ソフトウェア教育コンソーシアム編
  「教育デザイン入門―大学教育とFDプログラム」
            オーム社,2400円2007年11月発行

 近年,情報系の人材教育についての議論が活発に展開されている。実践的ソフトウェア教育コンソーシアム(鶴保征城会長)の神沼靖子副会長(本学会理事)が編著者となってまとめた本書は「実践的な問題解決能力をいかに養うか」という問題意識を出発点として,教師のスキル向上を目的に教育方法論を研究しなおし,教師の使命を果たせる「教育デザイン」の重要性を指摘している。実践的なソフトウェアエンジニアリング教育を行うには,教員自らが教育方法を学んで,新たな方法を生み出していく必要がある。 そのために近年,ファカルティ・ディベロップメント(FD)への関心が高まっているが,本書は,FDの進め方や実践例を解説し,大学教員にとって貴重な情報源となっている。

<目次>
第一部 実践的な教育デザインの要
 第1章 継続的な教育の展開を目指す
 第2章 教育の目標を達成するための"教育分析のすすめ"
 第3章 教育のプロセスは多様"目指すのは何の設計か"
 第4章 教育は"どのように実施し評価するのか"
第二部 インストラクショナルデザインとFDプログラムの実施
 第5章 公開授業を取り入れた
 第6章 FD参加者の活動
 第7章 評価基準の設定
 第8章 FDプログラム終了後の参加者の活動
第三部 FDプログラム実施のための資料
 資料1  FD参加者の気づきと変化例
 資料2 データで見るFD参加者のスキルの変化例
 資料3 書式例