1 研究会名 「シンビオティック情報システム」研究会
2 研究テーマ 文化プロモーション情報システムの基礎研究
3 主査氏名,所属,連絡先
土方 正夫 早稲田大学社会科学総合学術院 教授、hijikata@waseda.jp
4 幹事氏名,所属,連絡先
鈴木 重徳(Jason), Open
Technplogies 取締役(開発担当)
5 研究テーマ設置の趣旨
情報インフラの整備も進み、本格的な情報社会を迎えた今日、情報システムは単に仕事の効率化を目指すだけではなく、これを超えて、人間社会の基底にある文化領域の問題にまで及んできている。活きた文化は人間のコミュニケーションの中で息づいており、自律的、創発的、自己組織的な性格を有している。本研究会では、情報社会基盤としてのネットワークが人間の社会的文化活動にどの様に関わっているのか、あるいは文化のプロモーション装置としてどの様に機能しているかという側面から現状の課題を抽出し、情報の創造、流通、消費という側面から文化領域までを視野に入れた真に人と共生しうる情報システムの在り方を求めてゆくことを目的とする。いうならば社会生活の中で“端末の先に人在りき”という立場からの情報システムの価値を問い直す研究を推進する。この様な大きな問題に対して抽象的な議論に終始することを避けるためにも本研究会では産・官・学・民それぞれにおいて人間の創造活動を支援する目的でこれまで開発された情報システムの事例を素材とし、今後の情報システムデザインの指針となるべき要件を社会工学的アプローチ(システムデザイン的アプローチ)により抽出するという方法で研究を進めてゆく。具体的には生活の場である都市・地域の問題を対象に産・官・学・民をシームレスに繋ぐ、文化社会システムとしての地域情報システムの在り方について研究し、内外のこの分野における研究チームとも積極的に連携を深めてゆく。さらに情報創造と情報の二次利用を含めた情報流通を関連づける社会情報システム理論の開発を目指す。
5 主たる活動場所 早稲田大学社会科学総合学術院 土方研究室
6 活動計画(概要)
(1) 事例研究を基に地域計画等の公共的問題に関する文脈形成を目指した産・官・学・民をシームレスに繋ぐ創発型社会情報システム開発の研究フレームを構築する。
(2) 情報の創造と流通を同時に促進する情報システム開発事例を中心にアントレ プレナー支援情報システムについて研究し、現行の社会制度も視野に入れながら
自律創造型組織の情報特性を抽出する。
(3) 同様な問題意識を持つ内外の研究グループの調査研究を行う。
2005年度は研究会メンバーの問題意識の共有と上記(1).(2)の研究フレームの構築及び(3)の調査研究を行い、全体のとりまとめを行う。
2006年度は(1)(2) の情報システムデザインの基本要件をそれぞれ抽出する。
2007年度はこれまでの研究成果を基に自律創造型社会モデルを呈示し、併せてシンポジウムを企画し、その成果を問う。
2005年度
研究会 3-4回
研究報告 1
2006年度
研究会 6回
研究報告 2
2007年度
研究会 6回
シンポジウム1回
研究報告 2
シンポジウム論文集 1(日本語版・英語版)