ISSN 1884-2135
情報システム学会誌
JISSJ Journal of Information Systems Society of Japan
第 6巻 第1号
Vol. 6, No. 1
[巻頭言]
- 著者
- 山口 高平
- 表紙
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i
[シンポジウム基調講演]
- 著者
- 佐伯 胖
- 表紙
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1
[全国大会パネル講演]
- 著者
- 池川 隆司
- 表紙
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13
[全国大会パネル講演]
- 著者
- 瀧田 佐登子
- 表紙
- pdf
17
[全国大会パネル講演]
- 著者
- 丸山 宏
- 表紙
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22
[全国大会パネル講演]
- 著者
- 小林 義人
- 表紙
- pdf
26
[解説]
- 著者
- 狼 嘉彰,前野 隆司
- 表紙
- pdf
32
[解説]
- 著者
- 金田 重郎
- 表紙
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40
[解説]
- 著者
- 青山 幹雄,中谷 多哉子,斎藤 忍,鈴木 三紀夫,中崎 博明,藤田 和明,鈴木 律郎
- 表紙
- pdf
51
[論文]
- 著者
- 桑原(中島)尚子
- 表紙
- pdf
- 要旨
- 「基礎情報学」をベースに高等教育機関における情報教育の目的と,科目編成あるいは科目内容に展開できるフレームワーク,およびその方法を考察した.目的は"情報技術を理解し,その利用による人間の認識への作用そしてそれに起因する社会的影響を意識化し考察しながら,情報技術を利用することができるための教育"である.フレームワークとしては,それを領域と問題(概念)フェーズという二つの軸から構成し,領域としては"社会と情報技術","人間と情報技術","情報技術"を,問題フェーズとしては"システム","プロセス","メディア","情報"を立てた."人間と情報技術"という領域を独立に立てることによって情報技術と認識の問題を俎上に挙げることができ,さらにこのように配置することによって,問題フェーズ毎に全領域の項目を学ぶという新たな科目立てあるいは科目内容のあり方の可能性を示した.方法としてはテーマなり仮説なりを立て,学生が自らそのテーマについて活動し,テーマについて考察しあるいは仮説を検証する.そしてその活動を通じて自分の理解,知識を振り返り,基本的な概念を考察してゆくという方法が考えられる.
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[論文]
- 著者
- 岡部 雅夫, 小林 圭堂, 石川 達也, 飯島 正,山口 高平
- 表紙
- pdf
- 要旨
- 知的熟練の継承が大きな問題となって久しいが,これは決して一過性の問題ではなく,スリム化された組織においても機能する新しい組織的継承の枠組みが求められている。筆者らは既にオントロジーとルールベース・システムを活用した知的熟練の組織的継承の枠組みを提案し,東京電力のある現場事業所での試行およびその評価実験により,熟練者がオントロジーやルールベース・システムへ表出化した知的熟練を新人が効率的に内面化できることが支持された。ただし,知的熟練も,経営環境等の変化に伴い,経営層の意思に従い,変化する。そのため,筆者らの提案が機能していくためには,熟練者が知的熟練の変化をオントロジーおよびルールベースへ持続的に表出化していくことが前提となる。そこで,本論文では,熟練者が経営層の意思に従って知的熟練を持続的に表出化していくことを支援するシステムを提案する。具体的には,ドメイン・オントロジーによりルール・オントロジー上の業務に直接使われる日本語の「最も浅いルール」を生成し、それをルールベース上の実行ルールに変換する機能,経営環境等の変化に対する経営層の意思をルール・オントロジー上の「最も浅いルール」およびルールベース上の実行ルールに反映する機能を提案する。併せて,新人による内面化に関しても,筆者らの先行論文での評価実験を踏まえ,業務プロセス・フローの詳細化を提案する。これらの提案は,試行事業所において熟練者から高い評価を得,その有効性が支持された。
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