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Ver.2_2007/11/22 |
Ver.2_2007/11/10 |
Ver.2_2007/11/09 |
Ver.2_2007/11/07 |
A1セッション[A会場](12月1日(土)10:00−12:00)災害と情報システム |
座長:山口 直人(新潟国際情報大) |
A1-1:新潟県中越沖地震時の新潟県ウェブサイト運用について -災害時における自治体からの情報発信− 江口 泰(新潟県総務管理部) 平成19年7月16日10時13分頃、新潟県上中越沖の深さ17kmを震源とするマグニチュード6.8の地震が発生、長岡市、柏崎市、刈羽村で震度6強を観測し、上中越地域を中心に大きな被害をもたらした。新潟県では地震発生の約1時間後に地震関連情報のポータルサイトを立ち上げ情報発信を開始した。本文では、地震発生直後から現在までの新潟県ウェブサイトからの情報発信の対応状況を紹介するとともに、平成16年の中越大震災などの過去の災害の経験がどのように生かされたか、緊急時に自治体サイトに求められる情報発信のありかたなどについて整理する。 |
A1-2:平成19年新潟県中越沖地震における新潟県災害対策本部地図作成班の活動 浦川 豪(京都大学生存基盤科学研究ユニット) 林春男 田村圭子 平成17年7月16日の午前10時13分マグニチュード6.8の「平成19年新潟県中越沖地震」が発生し、柏崎市、刈羽村、出雲崎町を中心に甚大な被害が発生した。質の高い災害対応を実現するためには、各関係機関が状況認識の統一を図り、有機的に連携して対応を進めることが必要である。そのためには、地理情報システムを用いて被災状況と対応状況を「見える化」し、それにもとづいて意思決定を行うことが有効である。しかし、その常識が実現されたことはこれまでの災害では一度もなかった。ここでは、地震発生直後からの新潟県災害対策本部地図作成班の活動を紹介し、今後の災害対応における情報、特に地図情報の活用について提言するものである。 |
A1-3:災害時におけるGISの有効性と課題<地元企業のボランティアとしての貢献> 坂井宏子(にいがたGIS協議会) 坂井浩 武藤康生 大谷政敬 浦田広文 小田原裕二 樋口徹 中越沖地震において、わが国ではじめて、災害の発生、復旧と同時並行で災害状況を電子地図化することで、関係機関における状況認識の統一を図り、新潟県災害本部でのすばやい意思決定を支援することができた。にいがたGIS協議会という地元の異業種企業の集合体がボランティアでその活動を支援した経験から、災害時において産官学民が協働することの意義を再確認するとともに、有効に機能するための課題を検証し、今後の災害への備えに対し、地域で何をするべきかIT(GIS)活用の視点から提案する。 |
A1-4:首都圏大停電及び新潟大停電から見た依存性の考察と解析に向けた提案 森安 隆((株)日立製作所) 古屋聡一 内山宏樹 野山英朗 渡辺研司 政府の重要インフラに対する施策の一つである相互依存性の解析に焦点を当て、2006月8月及び2005年12月にそれぞれ起こった東京大停電、新潟大停電を例示しながら、各重要インフラ分野が他の分野とどのような影響があったのかを依存関係の視点で整理を行い、ツリー構造を用いた依存度の考えを提示する。さらには今後依存性解析を進めていく上で、考慮するべき要素について提案を行う。 |
A2セッション[A会場](12月1日(土)15:15−18:15)地域からの挑戦 |
座長:佐々木 桐子(新潟国際情報大) |
A2-1:新潟市の情報システムと災害対策 西山 茂(新潟市総務部) 本間寿晴 本発表では、まず、新潟市の基幹業務を担う情報システムがどのようなものであるか,その特徴何かなどを述べる。更に、市民にとって極めて重要な基幹業務用情報システムをどのように災害から守っているかを述べる。次いで,自治体の重要な業務である災害時対応に直結した,危機管理・防災等の部署の情報システムについてその概要を述べる。また,本年8月末に実施した新潟市情報システムの中心となっているメインフレーム系システムの災害復旧訓練について,その実施内容,効果などについて述べる。 |
A2-2:新潟県中越地震・中越沖地震体験からの、情報システム災害対策に関する一考察 酒井健介(新潟富士ゼロックス製造(株)) 当社では、3年間の新潟県中越地震に引続き、中越沖地震ではより大きな被害に見舞われ一時操業停止という事態に陥ったが、情報システムの深刻な被害は回避することができた。中長期的な災害対策への取り組みが効果を発揮したと言えるが、その反面、二度の地震ではそれぞれで異なる想定外の事態にも直面した。本論では、当社の情報システム災害対策の変遷と二度の地震体験を題材に、主に想定と現実に起きた事態のギャップ(盲点)を振り返りながら、今後の情報システムの災害対策のあり方について考察する。 |
A2-3:新潟県中越地震におけるシステム災害復旧事例と検証 下山和俊(岩塚製菓(株)) 地震や災害が想定される中、事業継続性(BC)や災害復旧(DR)に対する関心が高まっています。対策を施していなければ情報システムは危機に陥る。災害対策をしても実際の災害に直面した時に、想定外の対応を瞬時に採らねばならない。新潟県中越地震は平成16年10月23日に起きた。脆弱なリスク管理の弊社に突然襲った中越地震に対してシステムを復旧したか具体的かつ実際の復旧活動の映像を入れて被災企業の復旧事例を紹介し今後に役立てることを願います。 |
A2-4:地域情報サービス産業の事例 高橋 清((株)BSNアイネット) 地域情報サービス産業である弊社の現在までの活動内容のご紹介とこれからの計画について発表します。 |
A2-5:インクリメンタル開発手法によるシステム構築報告 樋山泰三((株)ウイング) IT無しでは何も出来ない時代となりました。あらゆる場面でITが活用されています。その半面、企業に目を移すとIT投資は年々増加の一途を辿っています。一つには社会制度の変化や企業のビジネスモデルの変化、IT技術革新に企業が対応する為に、システムのIT投資を余儀なくされている点が挙げられると思われます。ウイングではそれらの課題を解決するインクリメンタル開発手法によるシステム構築を行っております。その事例を報告致します。 |
A2-6:新潟の情報サービス産業に関する現状調査 高木義和(新潟国際情報大学) カナダアルバータ州エドモントンで実施した情報サービス産業に関する調査と同じ内容のアンケート調査を2006年の 10月から11月にかけて新潟で実施した。質問ごとに得られた結果をエドモントンの調査結果と比較し両地域の相違点を明らかにした。大きな違いを示したのは、対売上げ研究開発投資比率の低さ、独自商品による事業展開の少なさ、下請けの事業構造の存在であった。調査結果をもとに新潟の情報サービス産業が、エドモントンの企業のように国際競争力のある事業展開を行うための視点について考察した。 |
B1セッション[B会場](12月1日(土)10:00−12:00) リスク対応の課題 |
座長:嶋津恵子(慶大DMC) |
B1-1:リスクコミュニケーションから見た東証問題 杉野 隆(国学院大学) 2005年12月に,みずほ証券は,ジェイコム株の売買において誤発注を行ったが,取り消し注文が受け付けられなかったことから,巨額の売却損を発生させた。この事件を,情報システム開発という視点からではなく,みずほ証券と東京証券取引所を主利害関係者とするリスクコミュニケーションの視点に立って,リスク認知,意思決定プロセスを分析し,リスク被害が拡大した原因と今後の課題を考察した。 |
B1-2:事業継続に必要な情報システムの継続性確保を目的とした情報システムリスク マネジメントに関する考察 渡辺研司(長岡技術科学大学) 現代社会・経済がますます依存性を高める情報システムの継続性を脅かす要因群を、事業継続マネジメント(BCM)の観点から情報システムリスクマネジメントを通じて、IT継続性を確保するあり方についての議論を展開する。その過程において、情報システムリスクの定義・モニタリング・シミュレーション・評価をする枠組み(フレームワーク)の構築や、早期警戒指標の開発を通じた動的(ダイナミック)なマネジメントの可能性などについての論点も提供する。 |
B1-3:Dynamic
Monitoring on Operational Risks -The Bayesian Approach to Key Risk Indicator Framework- Zaw Zaw Aung(長岡技術科学大学) With the initiative of Capital Accord II by Basel Committee on Banking Supervision, the accurate measurement on operational risk exposure is becoming mandate for financial institutions. Bayesian networks are one of promising research areas as it can combine many form of internal/ external operational loss data as well as key risk indicators. This study focuses on dynamic operational risk monitoring rather than measurement. It applies Bayesian networks to develop operational risk monitoring networks which can be directly linked with basic indexes of the operational data, Key Risk Indicators, Key performance indicators, etc. These networks enable dynamic operational risk monitoring and provide convenient ways for management intervention. |
B1-4:JSOXの下での、システム監査人によるIT統制監査 沼野伸生((株)沼野アソシエイツ) 金融商品取引法の施行に伴い、内部統制報告制度が開始される。内部統制報告制度におけるIT統制監査について、その重要性、IT統制監査が実施される場面、IT統制監査とこれまでのシステム監査との相違点などを踏まえ、JSOXの下での、IT統制監査に対するシステム監査人の取組み、及びその実施上の留意点を考察する。 |
B2セッション[B会場](12月1日(土)15:15−18:15) 情報システム環境と技術 |
座長:前田和昭(中部大学) |
B2-1:年表GUIの最大効果を目指した検索結果のフィルタリング 奥村祐介、嶋津恵子(慶応義塾大学) GoogleMapsの成功を受けて、検索結果を通常のリスト形式以外のGUI上に配置する手法が多く試みられている。特に情報共有の視点に立つと、「場所」を示す情報と同様に「時」を示す情報は、重要視されてる。 一方、検索結果のすべてを対象にして、これらのGUI上に俯瞰すると利用者のコンテキストに合致しないコンテンツも多く含まれることから効果が半減する。我々は、年表GUIに検索結果を配置したときに、その効果がより大きくなることを目指し、検索結果のフィルタリングを実験した。 |
B2-2:動的なライツマネジメントのためのWebCrawler型DRM情報半自動付加機能の実装実験 瀬高昌弘、天野直紀(東京工科大学 大学院 バイオ・情報メディア研究科) 嶋津恵子(慶應義塾大学 デジタルメディア・コンテンツ統合機構) Web上で配信されるコンテンツは利用者別に可能な操作を特定していることが多い.それらは不正使用の抑止を目的にしていることがほとんどであり,コンテンツの有効利用をねらいにするものは存在していない.一方,一般的にアナログコンテンツがデジタル化され,ネットワーク上で共有されると,付加価値が高まると考えられる.今回我々は,コンテンツ提供者がコンテンツを公開することによる不利益を徹底的に回避する一方で,今以上のコンテンツ活用を実現できるライツマネジメントフレームワークを提案する.本書では,このフレームワークに従って実装するシステムの特徴の一つであり,利用者ごとに許される操作をコンテンツに対し動的に付与する機能を検討する.我々はこの機能をコンテンツ提供者の負荷を最小限にとどめることを目指し,WebClawler型で実装した.本書では,この機能の仕様と検証を報告する. |
B2-3:エンタープライズ基盤システムとしての検索エンジンの評価指標の提案 齋藤 功, 嶋津 恵子 (慶應義塾大学) インターネットの検索エンジンの成果を反映し, エンタープライズ版の検索サービスを導入する動きが盛んになっている.インターネット上の検索サービスとは異なり, エンタープライズ版では, その組織での運用作業が発生する.ところが現状では機能面での比較に議論が集中し, 日常的な運用や拡張に伴うコストに注目したプラットフォーム選択を提案しているものが存在しない.エンタープライズ基盤システムとして, 最適な検索エンジンの選択の実現を支援することを目的に, 我々はソフトウェア品質の標準規格であるISOの品質特性を参考にし, 検索エンジン比較の評価指標を作成した. |
B2-4:ROOM法とエージェントネットによるSOAシミュレータの提案 倉畑宏行(大阪大学) 藤井拓 宮本俊幸 熊谷貞俊 近年、企業のシステムのアーキテクチャとしてSOAが注目を集めている.SOAではサービス間の相互作用の複雑さから、設計の動作に対する確認が困難である.本論文ではSOAに基づくシステムの設計とその動作に対するシミュレーションを行うためのシミュレータを提案する.設計方法としてUMLを用いたROOM法とコミュニケーション図による設計方法の提案、コミュニケーション図からサービスの動作モデルの生成方法の提案、UMLモデルのエージェントネットモデルによる実行方法の提案を行う. |
B2-5:アイデンティティ管理システム構築ビジネスの課題とITスキル 駒井 忍((株)ネットマークス) 本事例研究では、アイデンティティ(ID)管理システムの構築プロジェクトをとおして得られたID管理システム構築ビジネスにおける課題とそこで活動するIT要員の要素や水準(スキルレベル)を明確にする。 また、本プロジェクトのために米国より招聘したインド人ITアーキテクトの助言により明確になったプロジェクト体制を紹介し、プロジェクト要員の中核となるITアーキテクトに関してセキュリティの視点を含めた考察を図るとともに、プロジェクトの実施過程で見えてきたID管理システム構築ビジネスに対する課題を考察した。 |
B2-6:RIAでのデザイナと開発者の完全分業を実現するフレームワーク 福田浩章(慶應義塾大学) 山本喜一 現在の情報化社会において,インターネットを利用したウェブアプリケーションは必要不可欠である.ウェブアプリケーションは一般にMVCモデルで構築され,ユーザが操作するView部分はデザイナが作成することが多い.しかし,一般にデザイナはロジックを記述できないため,開発者がViewにロジックを埋め込む必要がある.そのため,デザインに変更が生じる度に,開発者は手を煩わされることになる. そこで本論文では,RIA開発ツールの1つであるFlexを用いて,デザイナと開発者の役割を完全に分離するフレームワークを提案する. |
C2セッション[C会場](12月1日(土)15:15−18:15) 人材育成 |
座長:松永賢次(専修大) |
C2-1:情報リテラシ授業実践の結果と分析 高橋正憲(専修大学) 永田奈央美 魚田勝臣 本研究の目的は大学の授業における学習者の自主的発言を促進させることである。本研究では、主体的に物事を捉え、自ら解決しようとする態度を育成することを目的とする情報リテラシ授業で授業実践した。学習の場に古参者を参加させ、正統的周辺参加に基づき授業を構成した。その結果、古参者を初期に参加させることで、古参者が学習者の活動を支援し、学習者の自主的発言を促進させることがわかった。また、授業中に学習者が使用した学習ノートから積極的データと消極的データを分析し、学習者の能動的に授業に参加する態度の獲得について検討する。 |
C2-2:ITエンジニア育成研修の品質向上施策 杉浦充((株)日立インフォメーションアカデミー) 三好徹夫 田中祥子 大井一雄 田中芳彦 教育というサービスに関しても品質管理が必要である。IT人材育成のニーズはシステム構築に必要な総合能力の育成に移り、個々の課目の良否よりカリキュラム全体の「集合」としての整合性が求められるようになっている。品質確保に当たっても全体を統合的に見るプロジェクト管理の手法と統計的手法の活用が有効と考え、当社で実施しているIT企業向け新入社員研修サービスの品質管理にそれらの手法を試みた。 |
C2-3:ITSSを活用した戦略的人材育成の取り組み 牧野典彰(サンライズエージェンシー) 石田茂 企業における人材育成は、経営戦略と整合性が取れている必要がある。ビジネスを成功裏に遂行するために必要な人材を「ITスキルレベル(ITSS)」により可視化し、組織の方向性とそこで活動するIT要員の関係を明確にして、企業の目標を達成するための人材の最適化を行うことが重要である。本発表では、弊社におけるITSSを活用した戦略的人材育成の取り組みを紹介する。 |
C2-4:産業界からの学会論文投稿の意義とその促進策 原 潔(日本ユニシス(株)) 情報システムは、社会や企業の様々な場面において人間の社会・経済活動を支援する重要な役割を担っている。そこには様々な情報技術があり、沢山の知財が埋もれている。このような知財は、組織よりも組織の個人に蓄積されていることが多い。時間や空間を越えてその知財を第三者に伝えることは、必要なことであり、それを担う一つが論文である。しかし、産業界で情報システム構築・運用に多くの知財を持つ組織の個人にはなかなか論文を書くにはさまざまな障壁が存在する。本論ではそのような実態に対する分析を踏まえ障壁を乗り越える策に関して論じる。 |
C2-5:ITエンジニアの新入社員研修における「社会人基礎力」育成の実践 杉浦充((株)日立インフォメーションアカデミー) 青木美代子 馬込由美子 矢部弘美 貞利顕司 IT企業では、新入社員研修においても社会人基礎力の育成が求められている。新入社員研修において、新入社員が持つ社会人基礎力の潜在力を把握し、それを顕在化させるための手法(背中をちょっと押してやる)を整理し”現場”で実践した。これは企業研修の場でだけでなく、学校教育でも効果を発揮するものと考える。なお、本報告の一部は日立製作所より提出したJEITA IT・エレクトロニクス人材育成検討会資料に反映した。 |
C2-6:システムエンジニアリング業務経験の学術論文への展開方法 嶋津恵子、古川康一(慶應義塾大学) 現在多くの学会で産業界からの報告、特に実用システムの開発経験を材料にした学術論文への期待が高まっている。これに応えることのできるSEや開発者は多く存在するが、彼等の多くは学術論文の執筆経験がない。また、学界に席を置く多くの研究者は実用システムの開発経験が無く、彼等に対する具体的な指導に結びつかない。そこで、この両方の経験を有する筆者が、今回システムエンジニアリング業務経験の学術論文への展開する具体的な方法を解説する。 |
D1セッション[D会場](12月1日(土)10:00−12:00) 企業システムの課題 |
座長:原潔(日本ユニシス) |
D1-1:業務知識の組織的蓄積・活用を支援するオントロジーに対する一考察 岡部雅夫(東京電力(株)) 業務のシステム化・自動化の進展により、逆に、1人の担当者がカバーしなければならない業務範囲は拡大し、求められる業務知識の量も膨大になってきている。一方、オントロジーの活用領域の一つとして、情報の意味的な検索の支援が挙げられる。そこで、本稿では、オントロジーの支援により、膨大な量の業務知識を組織的に蓄積し、誰もが活用できるようにすることを提案すると共に、そのためのオントロジーが具備すべき要件について考察する。 |
D1-2:ビジネス技術”企画のわざ”の伝承 柴田亮介(マーケティングコミュニケーションプランナー) 企画のわざは とらえどころがなく表現しにくい。企画のわざを次世代へ受け継ぐことができるだろうか。いつまでも企画がゼロからスタートしていたのでは、マーケティングや社会システム、営業、医療、教育、行政などの進歩発展は期待できない。日本の伝統芸能は500年の長きに渡って その至高の芸、わざを伝承してきた。その要諦は、“型”にある。世阿弥の記した風姿花伝は優れた型、メソドロジーである。企画にも型がほしい。メソドロジーは、問題解決に向けて 考え方と方法を体系化したもの。メソドロジーは企画の型に相当するのではないだろうか。 |
D1-3:「グローバル・アライアンス(GA)研究会の活動報告」GAフレームワーク 槇本健吾((株)インサイト・コンサルティング) 本研究会で検討されたグローバル・アライアンス(以下GA)に関する最終報告を行う。昨年度に報告したカントリー分析のフレームワークはGAをマクロ視点から分析するためのものである。今年度はミクロ視点に分析するためのエンタープライズ分析のフレームワークを検討した。オフショアリングにおける海外企業から見る日本市場や日本企業の実態に関する情報を含め、アライアンスの成功と強化に必要な要素を双方から考察し、人材マネジメントの視点から課題を浮かび上がらせ、産業界へ今後の人材育成を含めた提言を行う。 |
D1-4:ATMの現状と今後の課題 渡邉香織(新潟国際情報大学) 金融機関における、CD(Cash Dispenser)の導入が昭和40年代半ばから開始され、その後、ATM(Automated Teller Machine)の登場により出金に加え入金や記帳、さらには新しい取引サービスが利用できる様になった。またATM設置場所の多様な展開により広範な地域へのATMネットワークの展開が可能となった。 しかし、手数料やセキュリティ、さらには待ち時間といった利用者が抱く不満や不安は十分解消できていないのが現状である。そこで利用者の不満や不安を解消するための改善案を提案していく。 |
D2セッション[D会場](12月1日(土)15:15−18:15) 情報システムの構築 |
座長:飯島正(慶大理工) |
D2-1:SBVA法によるビジネスプロセスモデリング 森本祥一(産業技術大学院大学) 中鉢欣秀 ビジネス環境の変化に柔軟に対応できる情報システムを開発するために,ビジネスプロセスモデリングが注目されている.しかしながら,モデル化すべき対象業務の精通者はモデリングの専門家ではなく,また実際にモデリング作業を行う設計者は業務知識に乏しいため,正確なモデルを作成することは難しい.よって本稿では,対象業務を自然言語で記述したシナリオから,ビジネスプロセスを体系的に設計できるSBVA法について述べる.これにより業務精通者と設計者のコミュニケーションを円滑にし,モデリ ング作業を容易にする. |
D2-2: |
D2-3:情報システム構築のための知識を形式知化する手法の考察 河合一夫((株)ニルソフトウェア) 情報システム構築には,さまざまな知識が必要とされる.その反面,システムを構築することでさまざまな知識を得ることができる.情報システム構築に必要となる知識を形式知として共有可能な形式にすることが望まれる.本論では,情報システム構築時に得た知識を形式知化する手法と形式知を格納し再利用するためのリポジトリの試作についての報告を行う. |
D2-4:「情報システム開発における人間力重視の協力会社管理−「思いやり」と「生きがい」 の追求−」 関 弘充(富士通(株)) 情報システム開発においては、多くの比率でその製造を協力会社に依存しているのが現状である。しかし納入された品質のトラブルで奔走させられるケースも多く、「協力会社管理」の良し悪しが、システム開発の成否の鍵を握っているとも言える。本論文においては、情報システム開発における人的側面を取り上げ、「人間力」を重視した協力会社管理プロセス及び支援プロセスの重要性について考察し、協力会社との効果的な連携方式とその効果について論述する。 |
D2-5:組織変更を同期させる情報資源管理 松平和也((株)プライド) 水野忠則 市川照久 小久保幹紀 企業組織が情報を有効に活用することで差別化する情報化社会が到来している。そのためには、組織の変革を伴う情報資源管理アプローテイをとらねばならない。従来、組織変更は企業トップの専管事項にあり、システム革新の際にこれがネックになりシステム開発がスムーズに進展しなかった。利用部門からは”使いにくい“という烙印を捺され効果を疑問視された。持ち株会社化移行とか、M&Aによる異質企業の統合など経営環境の激変は問題をさらに複雑化する。提案される新方法論はこの問題を解決する。 |
E1セッション[E会場](12月1日(土)10:00−12:00) ITと情報システム |
座長:石井信明(文教大) |
E1-1:構造化データの動作記述による表現に関する検討 前田和昭(中部大学) ページ記述言語として開発されたPostScriptに代表されるように,動作の記述(プログラム)を使ってデータを表現する技術がいくつか作られてきた.これまで筆者は,コンパイラの中でもフロントエンドと言われる部分に限定して,コンパイラ内部の動作をデータとして外部に記録し利用することを考えてきた.本発表では,これまでの調査と経験をふまえ,構造化データを動作記述として表現することの意義と,システム開発での活用について検討する. |
E1-2:集合知相互運用のための分散デジタルアーカイブプラットフォームの標準化提案 グローマン・ヒロスケ(Telecommuting Lab./Portside Station Ltd.) 本研究は、横浜市の委託研究の一環として、産学官の協力により、それぞれの持つ知識や記録をデジタルアーカイブとして適切な形態で備蓄し、積極的に相互運用を行い、集合知として活用するための、デジタルアーカイブの運用の方法論や相互運用のプロトコルなどの標準化について検討および実証実験し、提言したものである。 各自治体での取り組み例を紹介しながら、より実効性のある集合知プラットフォームへ発展させるための試みを紹介する。 |
E1-3:情報システムの投資評価方法 山下功(新潟国際情報大学 ) 生産設備などの設備投資評価では、回収期間法、内部利益率法、現在価値法などの方法が主に用いられる。ところが、情報システム投資で費用対効果を測定する際には、効果をどのようにして認識するかが問題になるため、設備投資の評価をそのまま適用するのが難しい。本報告では、企業で行われている情報システムの投資評価方法を例示することによって、情報システムに適した投資評価方法を考察する。 |
E1-4:フリー・オープンソースソフトウェアと政府 河合勝彦(名古屋市立大学) 無料で自由に使うことができるフリー・オープンソースソフトウェア(FLOSS)。このFLOSSの積極的な政府調達、およびその開発への産業政策的な支援が、世界各国で盛んになっている。はたしてこうした状況は好ましいものであろうか。さらに、ボランティアベースの開発を主とするFLOSSと、ビジネス上の利益を最大の目的とする商用ソフトウェアは、どのような住み分けが可能なのだろうか。本稿は、今後のFLOSS普及における公正な政府もしくは自治体の役割について、主に経済学的な側面から考察を加える。 |
E2セッション[E会場](12月1日(土)15:15−18:15) 新しいアプローチ |
座長:伊藤重隆(みずほ情報) |
E2-1:情報システムの価値−L.Brillouinの考察からのアプローチ 田沼 浩(駒澤大学) ブリルアン散乱やブリルアン帯など、物理学のみならず情報通信分野においても多大な影響を与えた米国科学アカデミー会員でフランス人物理学者のL. ブリルアンの著作「情報と科学」を通して、情報システムの価値について考察を加えた論文である。 【項目】1.“情報”という言葉の正確な定義 2.情報の価値の定義 3.情報システムの価値 4.結論 |
E2-2:情報システムの価値合理性−「電子政府」政策の比較に基づいて 砂田 薫(国際大学) 日本の情報化は技術中心のアプローチに特徴がある。e-Japan戦略を例にとると、情報通信インフラが短期間で整備された半面、技術の利活用や行政手続の改革は今後の課題として残された。本発表では、国による「電子政府」政策の違いをみることで、情報システムの構築が、技術導入を重視する「形式合理的アプローチ」、個別目的の達成を重視する「目的合理的アプローチ」、社会の価値観を重視する「価値合理的アプローチ」の3つに分類できることを示す。また、日本は価値合理性の追求がより重要になるという仮説を提示する。 |
E2-3:情報の意味作用を機軸とした「情報学」の必要性 桑原(中島)尚子(東京大学) 情報がコンピュータ・ネットワーク上に溢れている今日、この情報を利用している我々はますます思考を停止してしまっていないか?この問題の根本に筆者は「情報学」の不在を感じる。分野分断的にあった知は現代の情報を捉えられない。「情報学」は今日的問題を解決できる知の源泉として統合的に情報を考え、さらに認識そのものを対象とできる知の枠組みでしかるべきである。この「情報学」は情報の意味作用を基軸として構成するべきであることを述べ、それへの接近として現在までになされてきた情報の捉え方の検討をする。 |
E2-4:企業価値を高めるための情報システム構築へのインナーブランディング手法の応用 甲斐荘正晃(大阪府立大学) 今、企業の情報システムが果たすべき役割に変化が起きてきています。これまで業務の迅速化や効率化などを主たる目標としていた情報システム導入が、より高い顧客満足度を実現し、また企業活動の合法性を確実なものにし、企業価値を高めるために活用されるつつあります。しかしIT部門以外の社員にとって、情報システム構築は身近なテーマとはなっていないのが現状です。すべての社員にとって共通の目標となる企業価値の向上と情報システム構築を繋ぐ、インナーブランディング手法とその適用事例をご紹介します。 |
E2-5:ソーラー・システムの長構造と重力の情報システムについて 林 大雅(長構造研究会) 太陽系(Solar System)における 太陽の自転と惑星の公転に関する共鳴関係、並びに、 惑星の自転と衛星の公転に関する共鳴関係、等のフラクタル構造について、数理モデル を提案(Virtual Hula-Hoop Mathematical Model)する。次に、共鳴関係を長構造的に 音楽情報にマッピングして協和音(Concord)の存在を検証する。更に、逆問題としての この数理モデルを物理モデルに結び付ける為の、重力の情報システムについて考察する。 |
E2-6:エンドユーザによるユーザドキュメントの作成 山本喜一(慶応大学) |