セッ ション:セマンチックスとWebシステム

SWS-01領域オントロジー構築支援環境を用いたオントロジー搭載型検索システムの提案と評価

    田武史1,小野穣1,洪潤基1,川村正則2,小出誠二2,山口高平

    (慶應義塾大学、2(株)ギャラクシー エクスプレス)

【概要】本研究では,オントロジー搭載型検索システム 及び領域オントロジーを半自動構築可能なツールであるDODDLE-OWLを提案する.DODDLE-OWLにより領域オントロジー構築コストを削減する.領域オ ントロジーを用いた絞込および拡大検索機能を検索システムに導入し,検索精度を向上させる.ケーススタディとして,DODDLE-OWLを用いてロケット運用オントロジーを構築する.また, ロケット運用オントロジーを用いた文書検索実験及びその評価について述べる.

 

SWS-02オントロジーに基づくWebアプリケーション構築と評価

    近藤恵一,田武史,山口高平,和泉憲明,橋田浩一

    (慶應義塾大学・大学院理工学研究科)

【概要】オントロジーを基にしたWebアプリケーション開発手法を提案する。ビジネスプロセ ス、ドメイン構造、法規の3つの側面を捉えたビジネスオントロジーを構築し、ソフ トウェアシステムのユーザーと開発者との開発における共通理解を促す。対象ドメインのモデルをオントロジーにより表現し、設計仕様としての記述力不足をWebアプリケーションの3層構造に基づいたモデル、Webプロセス定義を用いて補う。提案手法を適用した実験に より、本手法はユーザーと開発者の共通理解に有用であることを確かめた。

 

SWS-03Web-logを活用した分散デジ タルアーカイブと意味検システムの試み

    グローマン・ヒロスケ(Telecommuting-Lab. / Portside Station Ltd

【概要】すっかり社会に定着した感のあるWeb-logは、インターネット上に個別のアドレスを持ちトラック バックなど標準化された相互参照機構を持っているため、これらを上手に連携させることにより、分散したサーバに散らばる様々な知識を有機的に結びつけた仮 想データベースを想定することができる。それ加え強力な分散意味検索機構を用意することにより、人と人を結びつけ、知識を有機的に活用するための、業務中 心の分散ナレッジベースを実現する試みを紹介する。

 

SWS-04ユーザグループによるユーザ文書の生成

    平井航一,辻将悟,山本 喜一(慶應義塾大学・大学院理工学研究科)

【概要】チュータ,ウィザード,ヘルプなどのアプリケーション のユーザ文書を,ユーザからの要求に応じてオンラインドキュメントとして動的に生成,表示するためのフレームワークを提案し,OpenOffice.orgCalcを例に実現し たシステムを紹介する。ドキュメントの要素の記述を集めたファクトベースの定義と作成,ファクトベースに基づくドキュメント生成と表示方式を述べる。この アプローチを用いることによって,ユーザにとっては,自分のスキルレベルに応じて適切な分量のドキュメントを得ることができ,アプリケーションのドキュメ ント開発者にとっては,アプリケーション開発の初期段階からドキュメントの開発を同時並行的に行うことができるようになる。

 

SWS-05オントロジーによる技術・技能の継承のサポートの一考察

    岡部雅夫(東京電力シス テム企画部)

【概要】昨今、技術・技能の継承が問題視され、とりわ け匠の世界に近い一部熟練工のみの持つ技能・技術の消失がクローズアップされている。ただし、実際には、組織総体としての技術力の維持・向上が求められて いる場合も多い。そのような場合、文書化可能な技術・技能も多い一方で、過去の継承だけでなく、継続的な進化がもともられている。本稿では、そのような技 術・技能の継承にスポットをあて、コントロールされたボキャブラリーに基づく構造化された文書としてのオントロジーによる支援の可能性について考察する。

 

SWS-06「最適ケアプランの 作成」

    川瀬眞沙子(法政 大学大学院)

【概要】介護保険制度を利用する高齢者やその家族自ら がケアプランを作成するシステムを考える.現在ケアマネジャーと呼ばれる専門家によって行われているケアプランの作成に利用者が積極的に参加することに よって,より個人に合ったケアプランを得ることが出来ると考える.それには雑な介護保険制度を身近に感じることができるシステムが必要である.そこで,こ の問題を目標計画問題として定式化し,最適化を行うことによってケアプランを作成する.