セッ
ション:「情報システムと教育」
EDU-01:「IT技術者の人間力醸成についてのホリスティックアプローチとその成果
関 弘充(富士通株式会社マーケティング本部)
【概要】情報システム開発において、高品質等の組織目 標を達成するためにはプロセス改善が必須になる。このプロセス改善を効果的に推進するためにはその根源となる人間力への着眼が重要である。本論文において は「人間力の醸成」を主目的としてIT技術者向けに実施した教育講座・セミナーのアンケー ト、コンサル結果等をホリスティックな観点で分析、考察することにより、人間力を醸成するための思考パターン、価値観等について論述する。
EDU-02:「IT企業のフィールドSEに期待される教育要
件」
杉浦 充((株)日立インフォメーションアカデミー)
【概要】IT人材の養成が強く叫ばれている、現場のSEに対して要求されるスキルは、純技術的なもののみでは
なく、きわめて人間系、殊にコミュニケーションスキルが最重要である。その背景並びにソリューションとしてのカリキュラム案の提示とその実施評価事例を述
べる。
EDU-03:「高度IT人材育成のための産
学間の相互理解促進策」
掛下哲郎(佐賀大学・理
工学部)
【概要】我が国が必要としている高度なIT人材を育成するためには、産業界が保有している実務経
験と大学等が得意とする原理・原則を有機的に統合する必要がある。現状では、産学それぞれが独立に改善努力を行なってはいるが、相互理解や連携は不十分で
ある。この問題に対処するために、各種IT人材に必要な知識・スキルレベルの調査・分析やアクレ
ディテーション審査における産学連携等を第一ステップとする相互理解促進策を提案する。
EDU-04:「初等教育における
情報教育について」
島田由美子(多摩大学)
【概要】社会の高度情報化への進展を受けて、教育にお
ける情報化も、確実に進展してきている。しかし、校務のIT化、ハード面における充実に比して、子供たち自身の情
報リテラシィーの獲得といった点に絞ってかんがみると、社会の進展速度に比べて、必ずしも十分な進展は見られない。現在は、各学校に任されている、初等教
育における情報教育について、日常生活を送る上でのデジタルデバィドを作らない、ということを念頭に置いたカリキュラムの一例を考えてみることにした。
EDU-05:「高等学校における
教科「情報」に関する教育の現状」
高木義和、佐々木桐子(新潟国際情報大学)
【概要】高校に教科「情報」が導入されて4年目に入り、指導内容も安定してきたと思われることから、現在行われている教科「情報」の現状を、新潟県内
の高等学校を対象に調査を実施した。その結果、普通科では情報Aを1年時に通年で教えている場合が多く、商業科・工業科では既存の情報関連の専門科目で代替している場合が多
かった。教員の基礎免許は数学と商業が多く、基礎免許が情報の教員は少数であった。また、教科書は情報の概念を広範囲にわたり扱っているため使用頻度は低
いようであった。
EDU-06:「普通高校における教科「情報」教育の現状と課題」
竹村憲郎(専修大学・経営学部)
【概要】平成15年度から普通高校に導入された教科「情報」の教育は、
学習指導要領の理念とは裏腹に、現場レベルでは多様な問題をはらみながら、実施されている。本報告は、平成15年9月と平成17年11月に実施した普通高校に対するアンケート調査の結果に
基づいて、教科「情報」教育の現状と課題を紹介する。ここで特に取り上げる項目は、「情報」開講科目の推移、情報担当教員の意識、大学入試への「情報」の
導入などである。
EDU-07:「大学における産業
界と連携した情報システム演習の取り組み」
松永賢次、飯田周作、小林隆、綿貫理明(専修大学・ネットワーク情報学部)
【概要】専修大学ネットワーク情報学部ネットワークシ
ステムコースでは,情報システムに関連する多くの講義を持ち,演習科目で情報システムを構築する実践能力を養成している。専任教員のみで担当していた演習
科目に,産業界の協力を得て,いくつかの協同指導演習を実施した。本報告では,その演習の内容及びその演習によって大学専任教員のみが指導していたときと
比べてどのような学習効果が学生に現れているのか紹介するとともに,産業界との連携教育の課題について述べる。